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黄色ブドウ球菌について:症状と特徴を解説

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黄色ブドウ球菌について:症状と特徴を解説 黄色ブドウ球菌は、私たちの身近に存在する常在菌の一種でありながら、食中毒や皮膚感染症など、様々な疾患を引き起こすことでも知られています。本菌は、その名の通り顕微鏡下でブドウの房のように集まって見えることから名付けられました。 黄色ブドウ球菌が引き起こす疾患 食中毒: 黄色ブドウ球菌は、食品内で増殖する際にエンテロトキシンという毒素を産生します。この毒素は、加熱によって破壊されないため、一度汚染された食品を再加熱しても食中毒を防ぐことはできません。食中毒の症状としては、激しい嘔吐、腹痛、下痢などが挙げられます。通常、発熱はみられません。 皮膚感染症: 黄色ブドウ球菌は、皮膚の傷口から侵入し、化膿性の炎症を引き起こすことがあります。おでき、毛嚢炎、膿瘍などが代表的な症状です。また、重症化すると、深部の組織や血液中に感染が広がり、敗血症を引き起こすこともあります。 その他の感染症: 黄色ブドウ球菌は、肺炎、髄膜炎、心内膜炎など、様々な臓器に感染を起こすことがあります。特に、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)と呼ばれる薬剤耐性菌は、医療現場において深刻な問題となっています。 黄色ブドウ球菌の特徴 耐性: 黄色ブドウ球菌は、乾燥や塩分、熱に比較的強いという特徴を持っています。そのため、食品の保存や調理の際に、十分な注意が必要となります。 毒素産生: 前述の通り、黄色ブドウ球菌はエンテロトキシンという強力な毒素を産生します。この毒素は、耐熱性が高く、消化管内で吸収されることで食中毒を引き起こします。 感染経路: 黄色ブドウ球菌は、人から人へ、または汚染された食品を介して感染します。鼻腔や皮膚に常在している人が多く、手指を介して食品を汚染してしまうケースがよく見られます。 黄色ブドウ球菌の予防 黄色ブドウ球菌による感染症を予防するためには、以下の点に注意することが重要です。 食品の衛生管理: 食材の取り扱いには細心の注意を払い、調理器具や作業台を清潔に保ちましょう。特に、生肉や生魚に触れた後は、手をよく洗い、調理器具を交換することが大切です。 傷口の管理: 皮膚に傷口がある場合は、清潔に保ち、感染を防ぎましょう。 個人衛生: 手をよく洗い、鼻腔や喉の清潔を保つことも重要です。 黄色ブドウ球菌